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My story 10:海外料理留学 ベトナム1

「世界の国々に滞在しながらその土地の料理を学ぶこと」
その夢に一歩ずつ・・香港の次はベトナムへ


2001年3月 初めてのベトナム

私はベンタイン市場から歩いてすぐのホテルにチェックインを終え、
2週間過ごす部屋の中で明日から始まる
ベトナム料理の学びに気持ちがわくわくしていた。

ベトナム政府公認の職業訓練校でベトナム人の先生から学ぶことが出来るこのカリキュラムは
修了証がそのままレストランオープン許可資格になる本格的なものだった。

私は観光はそっちのけで2週間連日午前と午後のレッスンをみっちり入れ
60品近くのベトナム料理を学んだ。

ベトナム料理は暑いベトナムに合う
甘酸っぱく、爽やかで、軽やかで
ハーブがふんだんに使われているので女性が好む料理。
食欲のなくなる夏にはぴったりだ。

私は日本に住んでいた頃は、夏になると食欲がなくなり(食いしん坊なのに)
体重がぐんと減ってしまっていた。夏バテもしやすく体力がなくなった。
しかし、香港に移住してからは、あれだけ夏が長く、暑い場所なのに
まったく食欲は衰えず、夏バテもしなかった。
ベトナム料理もまた暑い場所で食が進むような料理のため、むしろ食欲が増す。

料理はその土地土地に合うように出来上がってきたのだとつくづく思う。


ベトナム料理店の多い香港では、ベトナム料理をよく食べに行っていたし
香港でもベトナム料理を習ってはいたが、
初めて食べる本場のベトナム料理は想像以上に美味しく、美しく、繊細で
私はすっかりベトナム料理の虜になった。

習ったベトナム料理があまりにも美味しすぎたので
レッスンのない週末に食べるレストランでの食事が
美味しくなく感じるほどだった。

(これはどこの国へ行っても同じで、本当に美味しい料理は料理学校にある!
 これは断言できる!何故?料理教室の料理は美味しいのかは後日書くことにして・・・)


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学校のレッスンでは加工品などは使用せず、ソースも手作りし
食材もよく吟味された宮廷式の上品なベトナム料理を教えてくれた。
どの皿も盛り付けの時はベジカービングを添え
それは非常に手の込んだ繊細で女性的なものだった。

手抜きのない料理というのは
「もてなし」されている側にとって
「自分は大事にされている」ことを感じる

私はこのレッスンを受けて
生徒である私をとても大事に思ってくれていると感じ感動していた。
これは後に自分で料理教室をする時の指針になった。

つくづく時短やずぼらや手抜きの料理教室へ行かなくてよかったと思う。
もし料理教室で本物を習えなかったら、味わえなかったら
何の意味があるだろう?

料理学校では料理以外にも学ぶことがたくさんある。 


連日レッスンがあるので、アシスタントの方と仲良くなり
レッスン前の市場での買い出しに連れて行ってもらえるようになった。
料理教室の運営は本当に大変な作業の連続である。

料理教室はレッスンの数時間だけが仕事ではない。
むしろレッスンの前後はレッスン時間の何倍もの時間や労苦が必要になる。
先生やスタッフの方には本当に頭が下がる。

「儲ける」ことを考えるなら
料理教室は労苦に見合う儲けがほとんどないから。
本当に「好き」という情熱なしには出来ない。



ベトナムにはこの2001年の後、2006年、2008年、2009年、2010年と通い
ハノイ、ホイアン、ハロン湾、フエ・・・と縦断しベトナム料理を習い続けた。


この初めてのベトナム料理旅で
その後、私が料理教室を開講するように導かれる不思議な体験をする
その続きは次回















by sakuralattehk | 2017-06-04 18:03 | My story

旅が好き 美味しいものが好き 料理が好き 


by sakuralattehk