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My story 5:旅立ちの日

1996年5月8日 
香港返還の1年前の年
私は成田空港にいた。

香港へ向かう出発ゲート前でシートに座ってうきうきしていた。

「自分に合う国探し」がいつしか
「世界を巡って世界中の料理を勉強したい」それが私の人生の夢に変わっていた。

「料理ならまずフランスから・・」と思っていたが
「敦煌」での研修を体験してしまい 
私はすっかり「香港の料理」に魅了されてしまったのだ。

だから「まずは香港をスタートにしそれからいろいろな国を巡ろう!」と決めた。

しかし、いざ大好きな香港への移住という胸踊ることであっても
やはり日本を離れると決める前は不安ばかりが大きくて決断するまでは長い時間を要した。

「本当に生活出来るのだろうか?」
「本当にやってゆけるのだろうか?」

しかし一度決断した後は
「私には無理」と諦めていた日が嘘のように 
私は希望に満ちていました!

決断を迷う時が一番不安ですが、一度決断してしまえばあとは前に進むだけだから!






シートに座っていると、私の方をにこにこして見ている女性に気が付いた。

その女性は白髪で鮮やかな色の素敵な服を来て、
背中にはお洒落なリュックを背負っていた。

「お嬢さん、これからどこへ?」

そう声をかけられて、私はうきうきしながら

「はい、これから香港に住むんです!」と答えた。

「まあ!それは素晴らしい!本当に素敵なことね!私は75歳になりますけど、
このリュックひとつで世界中飛び回っているの!旅は本当に素晴らしい!
あなたのように若いうちから海外に出るのは本当に素晴らしいこと!
もっともっと世界をたくさん見て欲しいわ。」

その女性はまるで少女のようにきらきらしながら私に話していた。


「いくつになってもやりたいことを諦める必要はない
いくつになっても新しいことを始めるのに遅いことはない」

これから香港に住み始める出発の日にこの女性に出会えたのは、
神様からのご褒美のように思った。

このように先輩女性が人生を楽しむ姿は本当に勇気づけらる。
私もそんなおばあちゃんになれるだろうか??


香港に到着したのは夜11時過ぎ、香港の親友が啓徳機場に迎えに来てくれていた。

タクシーに乗って彼女の家に2人で向かう途中に見た香港の街は
これまでの中でもっとも一層きらきら輝いて、
それはまるで宝石箱のようだった。

これからの私の香港生活を祝福しているかのような
今でも鮮明にあの夜のこととても鮮明に覚えている。
一生、忘れることが出来ない!!

私の心は香港に包まれて最高に幸せな気持ちだった!




続く















by sakuralattehk | 2017-05-06 13:23 | My story

旅が好き 美味しいものが好き 料理が好き 


by sakuralattehk